大ケヤキ物語

I邸 / 2022

周辺は住宅や農地が多く、敷地の南側には国指定の天然記念物、推定樹齢1000年を超える「大ケヤキ」が自生しています。台風や落雷などの災害に遭いながらも、今でもしっかりと生き続け、地域の文化や人々の生活・日常を見守ってきました。この住宅は、そのケヤキと共に、若い家族が成長するための住まいであり、家族と地域と共に成長していきます。文化財保護法第125条を考慮し、天然記念物に十分配慮したボリューム配置と建設行為が行われました。

大ケヤキと向き合う たくさんの夢を盛り込んで、スケッチや資料を託してくださいました。紆余曲折ありましたが、最初のオーナーのイメージの形に近いフォルムとなっています。このプロジェクトではオーナーの"粘り"により素晴らしい作品へと導かれました。

樹齢1000年以上の大きなケヤキの樹がある空き地に住んでいました。1000年も昔からこの地に住み着いて、長い間地域の文化や人々の日常を見守ってきました。台風や落雷などの災害にあいましたが、いまでもしっかりと生きています。皆の人気者で国の天然記念物に指定されましたし、噂によると全国で2番目に大きいケヤキだと言われています。

Figure 1. 敷地から見える風景を考慮する。

大ケヤキの隣の空き地に長年大ケヤキと共に生活してきた若い家族が住居を構えることになりました。緩やかな、カーテンのような塀を用意してその中で大ケヤキを見守りながら生活することにしました。

I邸プロポーザル空間構成概念図(PDFはこちら)

大ケヤキへ向かう大梁。放射状に伸びる大梁は大ケヤキとの一体感を表します。

北側から大ケヤキを観る。大屋根の傾斜は家族の暖かな気持ちとともに大ケヤキへ向かいます。

リビングダイニング
オーナーのこだわりである無機質なRC打ち放しと北欧住宅にあるホンモノの木の温もりとの対比。非対称な三次元空間の中で緊張とやすらぎが程よく揺らぎます。

キッチン
夜勤勤務の共働きの夫婦は、料理時間もコミュニケーションタイムとして家族一緒に立てるよう、5mの超ロングカウンターキッチンとなりました。この頃ではお嬢さんも一緒に料理を楽しんでいます。ワークカウンターはお嬢さんの宿題スペースとして設えましたが、ここで食事もするそうです。

玄関
土間はオーナー好みのモルタル金ゴテ仕上げ。