
登録有形文化財 芦澤家住宅調査報告
A家住宅 / 2008
現存する主屋の大黒柱二階上部梁下に、昭和8 年10 月建立の文字が記されている。構造は大黒柱+差物構造(耐震性向上の木造ラーメン構法)と座敷まわりを柱(4 寸5 分弱角)の多い長押構造(長押と貫工法)の併せ構法としている。幕末期に襲った地震や暴風を克服する構法として、この地域での木造混構法の構造技術特性を持つ幕末大型民家の特殊階級を共有している。
座敷蔵は明治24 年(1891)、明治31 年(1898) の地家相図では座敷蔵が正座敷として機能していた。かつては床の間、脇床があり、床柱や長押が廻っている12.5 畳の座敷となっていた、その裏の土蔵は別の土蔵扉戸にて使い分けていた。昭和8 年5 月の類焼痕跡として、1 階蔵座敷の梁は燻されて保存されている。その折主屋の再建と合わせて、座敷蔵も改装されたという、置き屋根構造と思われる屋根は軟勾配の屋根になり、主屋に正座敷12 畳が出来上がるとこの蔵座敷(12.5 畳)は生活の間としての部屋に改装された。